こんにちは、くすだです。
2025年度3月号の『企業と人材』(産労総合研究所)より、ブログでの要約レポを始めました。
企業に属さずフリーで活動している私にとって、こうした専門情報誌で最新のトレンドに触れることは非常に重要だと改めて実感しています。
この機会を「読んで終わり」にせず、学びを整理しながら共有していくために、今後は定期的にブログへまとめていきたいと思います。
前回は『企業と人材』2025年7月号より、AI時代の仕事とキャリアの変化に関する記事をまとめました。
今回は『企業と人材』2025年7月号より、「ハイパー・チームマネジメント」に関する記事を取り上げます。
記事タイトル
短期間でチームマネジメントの変革を促す ハイパー・チームマネジメント
(株式会社Hyper-collaboration 代表取締役 吉田裕美子)
■記事の概要
株式会社Hyper-collaborationが社内で実施していた情報共有やマネジメントの手法を仕組化し、他社に提供しているプログラム「ハイパー・チームマネジメント」の紹介記事。
■記事の要約
1.ハイパー・チームマネジメント(HTM)の特徴
- 3ヶ月でマネジメント変革を進める。
- デジタルツールを活用した対話を重視している。
- アジャイル手法の一つ、スクラム開発のプロセスをベースにしている。
- チーム単位(5~10人程度)で取り組む。
- 社内の複数チームで同時に実施していくことを推奨している。
- 同社がファシリテーターを担当する。
2.HTMの1シーズン(3ヶ月)の進め方
- 最初の1ヶ月は、「セットアップ」(事前ヒアリング)。
- 次の1ヶ月で、「キックオフ」「レクチャー1」「レクチャー2」。
- 最後の1ヶ月は、「プラクティス」。チームマネジメントを実践していく。
3.セットアップ
- 組織のトップ(事業部長、部長など)とマネージャーが話し合う。
- チームの課題や目指す姿、3カ月後のゴールについて合意形成を図っていく。
4.キックオフ
- マネージャーがその下のリーダーに対して、セットアップで話し合った内容をもとに、チームの課題やHTMで成し遂げたいことを伝える。
- マネージャーはリーダーの意見を聞く。
- マネージャーとリーダーの間で納得のいくゴールを描く。
5.レクチャー1
- チームメンバーを含めた全員でディスカッションを重ねていく。
- HTMの実践に必要なアジャイルの考え方やチーム運営についてファシリテーターから学ぶ。
6.レクチャー2
- セットアップからレクチャー1までの内容を踏まえて、目指すゴールをメンバー全員で共有し、チーム戦略を考えていく。
7.プラクティス
- 1週間を1サイクルとする。
- 週のゴール設定・タスク割り→日々の実践→週のふり返り、というサイクルを回す。
- 「朝会」を毎朝実施。リーダーとメンバーによる朝会1(15分)と、マネージャーとリーダーによる朝会2(15分)の2階層に分けて実施。
- 週のはじめに、チーム全員で今週のゴール設定。
- 朝会1では、「昨日やったこと」「今日やること」「今困っていること/不安なこと」の3つを報告する。
- 朝会2では、リーダーがマネージャーに朝会1の内容を報告。メンバーの様子や課題・進捗だけでなく、リーダー自身の問題なども報告する。
- 週の終わりに「ふり返り」。
8.HTMが成果をあげている要因
- 短いサイクルで学びと実践、ふり返りを繰り返していくことで、ありたい姿とマネジメントが結びついていく。
- 小さなことでもいいので、何か一つ「変われた」経験ができると、次につながっていきやすくなり、自己効力感も高まる。
- 『企業と人材』7~9月号で3回にわたり各社の取組みを紹介。
おわりに
今回は、『企業と人材』2025年7月号より、「ハイパー・チームマネジメント」に関する記事をまとめました。
3ヶ月という短期間で変化を促すハイパー・チームマネジメント。
次回は、実際にこの仕組みを導入した企業の事例を取り上げます。
現場でどのような学びと変化が生まれているのか、ご紹介したいと思います。
ところで、私が『企業と人材』を読むきっかけをいただいたのは、私がパートナー講師を務める株式会社ラーンウェルの関根雅泰さんが、2024年度の連載「研修の価値を高める これからの研修評価」を担当されていたからです。
研修評価については現在、研修講師をしながら理論と実践の両輪を回しているところです。
今後も、研修評価に関する記事は積極的に取り上げていきますが、それ以外にも、私自身が「いいな」と思った記事を、私なりの視点でご紹介してまいります。
次回もどうぞお楽しみに。