くすだです。昨日5月1日(木)、比企起業大学 特別講座に参加しました。テーマは、
「ミニ起業家のためのメンタルケア」
講座には、独立・起業して20年以上、第一線で活動を続けている関根雅泰さん(株式会社ラーンウェル/ときがわカンパニー合同会社)が登壇。事業を長く続けるためのメンタルケアの工夫について、リアルな体験談とともにお話しくださいました。
聞き役には、元教員で公認心理師の汐中義樹さん(株式会社レオウィズ)。心理の専門家としての視点からコメントや解説を添えてくださり、より立体的に学ぶことができました。
以下、私視点での学びメモを記録いたします。「ミニ起業家」向けの講座でしたが、あらゆる方にとって参考になる内容ではないかなと思っています。
ーーー
楠田メモ:
○ミニ起業家が長く続けるための「3つのK」
・「健康」
・「関係」
・「金銭」
○「関係」について
・平時と有事では優先順位が変わる。
・東日本大震災をきっかけに、有事には家族第一、と気づく。
・この時、割り切ることができた。
「平時」と「有事」を分けて考えること。これは以前、関根さんから直接聞いて以来、心の支えとなっている考え方です。「有事」は何も戦争や災害に限りません。
「割り切ることができた」という感覚にも共感しました。割り切れない時ほどもやもや・ぐるぐる悩みますが、それができるのはある意味平穏で元気がある時なのかもしれません。有事の時は、「覚悟を決める」「割り切る」という感覚が本当に大切だなーと思います。
○「健康」について
・早起き早寝(「早起き」が先に来るところがポイント)
・山歩き・プール
・プチ断食
・フリーで仕事をする人にとって特に重要なのが「体を動かすこと」と「休むこと」
・1日の中でも、めりはりをつける
・1年の中で「戦略的休息」をとる
フリーでやっていると、就業時間が決まっていないので、フルスロットルで長時間働き続けてしまうリスクがあり、自己管理がとても重要です。私も経験がありますし、逆に「集中力が続かず他のことをしてしまう」という、自由さゆえの問題もあります。
関根さんは1年単位で日数管理をされているので、「休む」「運動する」「メンテナンスする」が止まることなく続いていて本当にすごいなあと思います。そこ、私は後回しになりがちですから・・。
それと、「どうやって時間を捻出してるの?」といつも驚かされるのは、関根さんの読書量、映画を観にいく回数など。この話は別テーマになりそうなので、このへんで。でも、つながっていますよね。
○メンタルケア
・まず、書き出す
・SNSでログをつける
・ブログでのふり返り・整理
・原体験を捉え直す
・後々すべてがネタになる
・Connecting the dots(林さんがよく仰っている)
・自己観察
・ルーティンを回す
・人間は忘れる動物である、という性質を利用する
実はこの講座に参加する前、「コーチング」のお話が出るかなと思っていました。でも、今回はそのお話はなかったです。たぶん私が今、企業向けのコーチングにアンテナが立っているので、そのバイアスでした(笑)
今回初めて関根さんの5年以上前のSNSのとある記録を拝見して、とても驚きました。私が知っている最近の関根さんのSNSとは雰囲気が違っていたからです。背景には大きな差があるにしろ、「こんなことを言うなんて、私と同じじゃないか」と親近感が湧いてしまいました。そう感じたのは私だけではないはず。
同時に、記録は宝だなと思いました。こんな風に読み返したり、誰かに見せることができるのはいいですね。
○汐中さんの解説
・仕事の要求度−資源モデル(JD-Rモデル)とワーク・エンゲイジメント(厚生労働省)
・起業家にとっての「ポジティブなアウトカム」は「長く続けること」
・バウンダリー・マネジメント(仕事と余暇の境界管理)
・起業家には「ワーク・ライフ・バウンダリー」の意識が重要
・仕事から離れる
・リズム運動でセロトニンを促す
・自然の中で過ごす
・「どこかに筋肉痛がある安心感」←よしきさんならではの名言!
・真面目な話、「適度な疲労感が心を整えるのでは?」という提言
・追加の2K:「記録」と「気づき」
・エクスプレッシブライティング(認知行動療法でも使われている)
・物語化「12話完結のドラマ仕立てで自分を俯瞰」「第2~3話で発生するトラブルは、ハッピーエンドに向かうための重要な要素」
関根さんが継続している考え方や習慣に対して、理論的背景とよしきさんならではの考察が加わって、より理解が進みました。よしきさんは「5年日記」をつけているそうで・・「書く」はやはりみなさんやっていますね。「ジャーナリング」という言葉も最近ではよく聞くようになりましたが、「書く瞑想」の効果はたしかにあるようです。
「物語化」はすごくいいアイディアですね!自分をドラマの主人公に仕立てて、背景には音楽も流しちゃって、タイトルなんかもつけたら楽しそう。「自分」から離れて、俯瞰して眺めることができる点がポイントなのでしょうね。
○楠田所感
・「3つのK」はシンプル、かつ頭では分かっていること
・しかしこれを「実行する」「続ける」ことは簡単ではない
・関根さんからは、ベースとなる考え方と具体的な実践方法を教わった
・よしきさんから教えてもらった理論に当てはめてより腹落ちした
○最後に・・私が見つけた2つの「く」
・関根さんから教わった「3つのK」
・よしきさんが追加した「2つのK」
・私も「2つのK(く)」を見つけたのでご紹介
・「余白」と「孤独」(よは「く」と、こど「く」)
・どちらも、適度にあった方がいいもの。ありすぎてもよくないし、なさすぎてもよくない。
・「一人合宿」は「余白」と「孤独」の合わせ技
ーーー
以上、比企起業大学 特別講座「ミニ起業家のためのメンタルケア」の学びメモでした。
2025年の三分の一が終了したタイミングで、とてもいいお話が聞けました。残りの8ヶ月、体も心も健康に保ちながらもりもり働けるように、私も学んだことを実践・継続していきます。
関根さん、よしきさん、ありがとうございました。
ーーー
関根さんとよしきさんから嬉しいメッセージをいただいたので、追記します。
===
リエさん、ありがとうございます。関根です。
素敵なブログまとめ、ありがとうございます!嬉しいです。
「2つのく」いいですね! せきね
===
リエさん
よしきです。ありがとうございます!
キャリアコンサルティングもワーク・エンゲイジメントには大事な資源ですので、リエさんのご活動も陰ながら応援しております!!
よしき
===
講座から二夜明けた今改めて、心と体の健康にとって必要なことは非常にシンプルであると感じています。シンプルなことこそ、重要視して継続することや、人に説明することは難しい。それをお2人が、実践結果と理論的根拠を用いて見事に示してくださったので、今も私の中に残り続けているんだと思います。
最近は特に色々な情報が溢れ、何が真実か分からなくなってしまいがちな世の中です。どの情報を信じたらいいのか?と探りながら生きていると心が疲れます。そんな時は、基本的な生活に立ち返り、内省することが最大のセルフケアになると思います。そんなことを考えるきっかけにもなり、感謝です。