こんにちは、くすだです。
2025年度3月号の『企業と人材』(産労総合研究所)より、ブログでの要約レポを始めました。
企業に属さずフリーで活動している私にとって、こうした専門情報誌で最新のトレンドに触れることは非常に重要だと改めて実感しています。
この機会を「読んで終わり」にせず、学びを整理しながら共有していくために、今後は定期的にブログへまとめていきたいと思います。
前回は、『企業と人材』2025年4月号より、沢渡あまね氏のインタビュー記事をまとめました。
今回は、2025年5月号より、産労総合研究所が毎年発表している「新入社員のタイプ」に関する記事を取り上げます。
記事タイトル
2025年度 新入社員のタイプ ~ 変化を呼び込む!「新紙幣タイプ」
(産労総合研究所)
記事の要約
アンケート概要
- 産労総合研究所「新社会人の採用・育成研究会」が毎年実施
- 対象は、大学卒業予定者、企業担当者、大学キャリアセンター、就職支援者
- 結果を踏まえ、今年の新入社員の特徴と育成のヒントを「新入社員のタイプ」として発表
- 「変化を呼び込む! 新紙幣タイプ」(3月26日発表)
「変化を呼び込む! 新紙幣タイプ」とは
新紙幣(2024年7月、20年ぶり発行)と2025年度新入社員には共通点がある。
- 新紙幣:偽造防止やユニバーサルデザインなどの最新技術が盛り込まれている。導入にあたり設備や投資が必要。
- 新入社員:多様性を受け入れ、最新のITリテラシーを身につけている。受け入れる側は、コミュニケーションや育成の方法の見直しが求められる。→企業や組織に変化が呼び込まれる可能性が高い。
25年卒を巡る社会状況
- 高校2年の終わり頃(2020年2月頃)から新型コロナウイルス感染拡大を経験
- 大学3年生になった2023年5月に、5類感染症に移行
- オンライン・対面・その併用を経験(授業、受験、大学生活、インターンシップ、就職活動など)
- 企業は、一定の基準を満たすインターンシップの学生評価情報を選考に活用可能に(2022年4月、産学協議会報告書)
25年卒の就職・採用活動
- 少子高齢化・人手不足を背景に企業の採用意欲が高まっている
- 2025年2月1日時点で内定率92.6%(前年より1.0ポイント増、過去最高)
- インターン経由の採用・選考の前倒しが増加
- 就職活動の早期化・長期化が進行中
25年卒の特徴、育成のヒント
- まじめで高い成長意欲、自然なリーダーシップ・フォロワーシップを発揮
- 自己PR動画の提出もそつなく対応
- 挫折経験が少なく、不確実性や失敗の回避傾向
- 配属先や職場の雰囲気を重視、「会社選びを失敗したくない」意識
- 就活ツールをコスパ・タイパよく活用
- 大学側からは学生の状況把握が難しくなっている
- キャリア観は多様化しつつも、「長く働きたい」意向も見られる
- 先輩社員には、個性を理解し、興味関心と会社目標を重ねられる丁寧な指導が求められる
- 自分の居場所を見出せば、新紙幣のような価値創出が期待できる
参考:これまでの「新社会人のタイプ」
- 2024年度 自分の未来は自分で築く! セレクト上手の新NISAタイプ
- 2023年度 可能性は∞(無限大) AIチャットボットタイプ
- 2022年度 新感覚の二刀流タイプ
- 2021年度 仲間が恋しい ソロキャンプタイプ
- 2020年度 結果が出せる?! 厚底シューズタイプ
- 2019年度 呼びかけ次第のAIスピーカータイプ
- 2018年度 SNSを駆使する チームパシュートタイプ
おわりに
今回は、『企業と人材』2025年5月号より、「新入社員のタイプ」に関する記事をまとめました。
25年卒の特徴の「まじめで高い成長意欲、自然なリーダーシップ・フォロワーシップを発揮」という点については、現在関わっている企業様の若手社員を見ていても感じるところです。
「挫折経験が少なく、不確実性や失敗の回避傾向」という点に関しては、回避してもどこかで直面するものだと思うので(仕事以外かもしれない)、そんなに心配しなくてもいいのかなと思いました。
それよりも、挫折に直面した時の立ち直る力(レジリエンス)や内省力、周囲に頼る力は今後ますます求められる気がしています。
ところで、私が『企業と人材』を読むきっかけをいただいたのは、私がパートナー講師を務める株式会社ラーンウェルの関根雅泰さんが、2024年度の連載「研修の価値を高める これからの研修評価」を担当されていたからです。
研修評価については現在、研修講師をしながら理論と実践の両輪を回しているところです。
今後も、研修評価に関する記事は積極的に取り上げていきますが、それ以外にも、私自身が「いいな」と思った記事を、私なりの視点でご紹介してまいります。
次回もどうぞお楽しみに。