ベリーダンスと30歳の転機

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2013年2月、通っていたベリーダンス教室のイベントで、初めて人前でベリーダンスを踊るという経験をさせてもらいました。

ベリーダンスを始めたのは、2009~2010年頃。年齢的には、30歳になったばかりの頃です。

きっかけは、「友達の友達」がベリーダンスをやっていたから。ただそれだけのことなのですが、この時ベリーダンスというものが急に現実味を帯びて身近なものに感じられたのです。それで、やってみよう、となりました。

ダンスの経験は、高校の部活がEDS(English Drama Society=英語劇部)で、そこでダンスのレッスンがあったくらい。ただ、昔から歌ったり踊ったりすることは好きでした。

今回は、私の人生後半のライフワークであるベリーダンスと30歳の転機について、キャリア理論の一つである「転機」の理論を絡めて書いてみました。よろしければ、お付き合いください。

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2009~2010年当時の私は、私生活で大きな転機を迎えておりました。

人生における転機には、「予期していた転機」「予期していなかった転機」「予期していたことが起きないノンイベント」の3つがあるとされています(『トランジション・モデル』/ナンシー・K・シュロスバーグ)が、まさに「予期していなかった転機」が自分の身に起こりました。繰り返しになりますが、当時私は30歳を迎えたばかり。30歳という節目の年齢と、予期していなかったライフイベント。これらが重なり、人生がリセットされた感覚がありました。すぐには起きたことを受け入れることができず、過去への執着心から「元に戻りたい」という気持ちでいっぱいでした。(『30歳の過渡期』/ダニエル・J・レビンソン)

しばらくすると、気持ちが別の方向へと向いていきました。「時間薬」という言葉がありますが、まさに時間が心の傷を癒してくれました。また、側にいてくれた友人の存在も大きかったです。(『4S(Situation・Self・Supports・Strategies)の点検』/ナンシー・K・シュロスバーグ)

私生活で「予期していなかった転機」に直面し、崖底のような気分を味わっていましたが、そこから徐々に回復に向かいながら、仕事にも私生活にも様々な変化が訪れ始めました。その中の一つが、ベリーダンスを始めたことでした。「友達の友達」というロールモデルが目の前に現れたことで、「自分にもできるかな?」という気持ちが湧いてきたのです。(『社会的学習理論』『自己効力感』/アルバート・バンデューラ)

ベリーダンスを初めてから、毎日の生活に活気と潤いが戻ってきました。思わぬ副作用だったのが、ベリーダンスが話の種になるということ。ベリーダンスというと当時はまだちょっと珍しいジャンルの趣味でしたし、ベリーダンサーを観られる機会もさほどなかったからです。特に女性から興味を持ってもらえることが多く、一緒にベリーダンスのショーを観に行ったりなどもしていました。当時行きつけだったのは、新宿の「ボスボラスハサン」というトルコ料理店です。食事をしながら気軽にベリーダンスを観てみたいという方は、ぜひ行ってみてください(^^)/

ベリーダンスを始めたこと以外に、当時どんなことがあったかふり返ってみたいと思います。

・採用担当者として、大学訪問や大学主催のセミナー・懇親会への参加など、外回りの仕事が増えた
・親がお見合いを勧めてきて数回体験(今の夫と知り合ったのはこれとは別の機会)
・友人との海外旅行を楽しむ(南仏、パリ、韓国、ニューヨーク、ブルックリン)
・東日本大震災を東京都内で被災(2011/3/11)

これらの一見関係なさそうな出来事がつながって、2012年に結婚、2013年に出産という運びとなりました。ここからが、人生第二章の幕開け。これ以降のお話は、また別の機会に。(『計画的偶発性理論』/ジョン・D・クランボルツ)

後になって思うのは、30歳前後で、あの痛みを伴う転機があってよかった、ということ。あの転機がなければ、全く別の人生になっていたと思うから・・。

ちなみに転機の年齢は別に30歳でなくてもいいのです。ただ、当時の私にとっては「30歳」という年齢が大きなインパクトを持っていました。まだ自分の軸が定まっておらず、社会の風潮や周囲の人たちの考え方に染まっていたのだと思います。それだけに、「30歳」で迎えた転機は大きな衝撃を伴いました。一人では乗り越えられず、周囲の人にたくさん助けてもらいました。

そこから少しずつ元気になってくると、それまで眠っていた力が目覚めたかのように、駆り立てられるように動き始めました。堀江貴文氏が『多動力』を出版したのはこれより後の2017年のことですが、まさに「多動力」を発揮していた、という感じでしたね。

ベリーダンスは、30歳の転機に直面した私の支えとなってくれました。崖底から徐々に元気を取り戻していった私は、手に余るほどのエネルギーに溢れていました。ベリーダンスが、それを表現し発散する手段にもなってくれていました。

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ここまで読んでくださり、ありがとうございます。時間を現在に戻し、2024年現在の話をしていこうと思います。その前に、少しだけ2013年の話をさせてください。

2013年2月のイベントを最後に、ベリーダンスはお休みすることになりました。イベント直前に娘がお腹にいることが分かったのです。まだ大きさ2~3ミリという妊娠初期の段階でしたが、「踊って大丈夫かな」とちょっとお腹の様子を気にしながら参加したのを覚えています。

当時の写真が残っていたので、ちらっとお見せしますね。

2013/2/23 西麻布のレストランにて

2013年11月に娘を出産、2016年に息子を出産し、それからは子育てと仕事の両立だけで精一杯の日々でした。昨年2023年に娘が10歳になり、一つの節目を迎えたなと感じています。

そして先月の2024年6月、ベリーダンスを再開しました。お休みしていた11年間は、基本の動きを忘れないように自宅で時々踊ったりはしていましたが、先生の元できちんとレッスンを受けたり、他の方たちと一緒にみっちり踊るのはかなり久しぶりのことです。当然ながら体力・筋力ともに衰えを感じていますし、子供2人を出産し年齢を重ね、体型はかなり変化しています。

それでも私がベリーダンスを「人生後半のライフワーク」と決めているのは、年齢を重ねても年齢に応じた魅力を出せるということ、体型の変化すら女性らしさとして魅力的に表現できるところにあります。日本人のベリーダンサーは華奢な体型の方が多い印象ですが、海外の方には豊満な体型の方も多くいらっしゃいます。下腹部は出ていても(これはもう仕方ない!私だってそうですw)、インナーマッスルは発達しています。

「ムキムキにはなりたくないけど、インナーマッスルは鍛えたい」。ベリーダンスを選んだ理由の一つがそれだったのを思い出しました。

「女性らしい体型を維持しつつ、楽しく運動したい」。それを叶えられるのが、ベリーダンスでした。オリエンタルな音楽が聞こえてくると、自然と顔が笑顔になり、体が動き出します♪心にも体にもやさしいベリーは、年齢を重ねても続けることができますし、重ねてからも始めることができます。(よかったらご一緒に、いかがですか?)

さて、そろそろまとめに入りたいと思います。

実は今月、ベリーダンスの発表会に参加します。まだレッスンを再開して1ヶ月ちょっとですが、楽しむことを目標に、舞台に立ってきたいと思います。

グループで踊るので、振付を覚えていなければ他のみなさんとずれてしまい、迷惑をかけてしまいます。ちなみに私は振付を覚えるのが大の苦手。あと数日で本番!間に合うのか?!

他のみなさんは半年前から練習されていて、表情を含め、細かい部分まで意識して美しく踊っていらっしゃいます。一緒に練習していて、ドキドキしてしまうくらい。私は後列で踊るので、みなさんを見ながら合わせていきたいと思います^^;

前回の本番前最後のレッスンで、グループのメンバーの方が「前で踊る私たちががんばらなきゃね!」と言ってくださいました。まだグループのみなさんとは出会って数回しかお会いしておらず、馴染み切れていない私ですが、その言葉に感動してしまいました。がんばろう。

今回は、11年ぶりのベリーダンスの発表会を前に、ベリーダンスへの想いとベリーダンスを始めた頃に直面した「転機」についてふり返りながら記事を書いてみました。

そういえばですね、昨年の2023年、私は大きな転機を経験しました。ライフラインチャートを描いたら、まさに崖底ですよ。そんな1年を乗り越えてきて、今年ベリーダンスを再開。この流れ、いつかの転機を思い出します。ライフサイクルって、面白いですね。

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楠田 理恵くすだ りえ

リフェクション 代表

埼玉県生まれ。
明治大学法学部卒。大学卒業後、専門商社で16年間事務職に従事。最初の10年は、総務部にて人事、労務、採用、育成、庶務等、幅広く担当。この頃、「社員の相談窓口的な存在」「新入社員のフォロー役」という立ち位置を確立していった。
出産・育休を経て復帰後は、短時間勤務で働くいわゆる「時短ワーママ」を経験。また、2人目の育休から復帰後は、働きながら心理学を学び直し、キャリアコンサルタント(国家資格)を取得。

その後、子供2人の成長に合わせた「働き方改革」を段階的に進め、2021年に起業。
現在は、フリーランスのキャリアコンサルタントとして、企業研修、若手社員の1on1面談を行っている。研修後や面談後の細やかなフォローが強み。特に若手社員の「お母さん的存在」として、精神面のフォロー役を担っている。
家族:夫、長女、長男

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