こんにちは、くすだです。
2024年度より、『企業と人材』(産労総合研究所)を毎月読める貴重な機会をいただいております。
企業に属さず、フリーで活動している私にとって、こうした専門情報誌で最新のトレンドに触れることは非常に重要だと、改めて実感しています。
この機会を「読んで終わり」にせず、学びを整理しながら共有していくために、今後は定期的にブログへまとめていきたいと思います。
その第一弾として、前回は、『企業と人材』2025年3月号より、株式会社カプコンの取り組みについてまとめました。
今回は、株式会社マツキヨココカラ&カンパニーの人材育成の取り組みを取り上げます。
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楠田メモ:
■ 記事のタイトル
経営統合での新教育体系の構築と人材開発部門の学び
(株式会社マツキヨココカラ&カンパニー)
■ 記事の要約
2021年10月、マツモトキヨシHDとココカラファインの統合により新会社が誕生。人材開発部門も新設され、全グループ従業員の採用・教育・キャリア支援を担う体制に。
教育機能をMCCマネジメントに一本化し、階層別・職種別に分かれた専門的な研修体制を構築。2024年4月に教育体系の統合を完了。
人材開発部長はATD ICE 2024(米国)に参加。「研修のROI評価」「教育におけるAI活用」の2テーマで最新知見を収集。
帰国後、4つの重点施策を掲げ、すでに一部の取り組み開始:
① 教育投資の効果測定とROIの計画化
② AIの活用推進
③ キャリア自律に対する文化の醸成
④ 生成AIに関する社内ワークショップの実施
■ 経営統合後の具体的な取り組み
【教育体系の再構築】
・階層別研修/薬剤師・販売員向け研修/ビューティスペシャリスト向け研修を企画・実施
・エリア別対応もありつつ、研修資料などは全国で統一管理
■ ATD ICE 2024参加後の取り組み
【研修のアップデート】
・DX基礎講座(本社勤務者向け)
・自社アプリを使った接客研修(化粧品販売員向け)
■ ATD ICE 2024ツアーに参加した人材開発部長の振り返り・感想
・ツアーの参加者同士でセッションを分担し、1日の終わりに振り返りを行うことで聴講できなかったセッション内容も知ることができた。
・ツアーの中で他業界の人材開発担当者や教育ベンダー会社の人と交流でき、違った視点から人材育成を考えるきっかけになった。
・日常とは異なる場に身を置くことで、自身のこれまでを振り返り、自分の考えていることを人材開発部のメンバーにきちんと伝えていたか、と反省する機会にもなった。
・セッションで、誰も否定しない参加者のあり方を学び、帰国後、社内研修の冒頭で「隣の人と参加理由を話してみてください」と言ってみた。最初は「え?」という感じだった。
■ ROI算出の必要性の高まり
・「教育投資の効果測定とROIの計画化」については、2025年度以降の運用に向け、現在部門内で施策内容を検討中とのこと。
・背景には、「人的資本経営」への注目があり、人材・教育への投資をどう評価・開示していくかが課題になっている。
・『企業と人材』同号の「これからの研修評価」(ラーンウェル代表 関根雅泰)の中でも、「ISO30414の取得が推奨される中、今後は研修ROIの算出が求められるようになるかもしれません」との記述があり、今回の記事と呼応する内容となっている。
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今回は、『企業と人材』2025年3月号より、株式会社マツキヨココカラ&カンパニーの取り組みについてまとめました。
本記事は、教育体系の再構築と評価視点の導入に向けた、実践的なヒントが詰まっていました。今後の支援にも活かしてまいります。
『企業と人材』では、私がパートナー講師を務めている株式会社ラーンウェルの関根雅泰さんが、2024年度に研修評価に関する連載を担当されていました。
関根さんからは、「リエさんが好きそうな内容だから」と、研修でお会いするたびに「おみやげ」として最新号をいただいておりました。
(関根さん、貴重な専門雑誌の「おみやげ」感謝です!!)
今後も、私自身が「いいな」と思った記事を、私なりの視点でご紹介してまいります。
次回もどうぞお楽しみに。